野球部より(2022.8.2)

「第104回全国高等学校野球選手権茨城大会1回戦」

水戸農業 10×13 取手第二

投手:所(城里常北)、小沼(大洗南)、所、和田(大宮) ― 軍司(城里常北)

【やっとの思いで辿り着いた1回戦】

この3年生は、入学早々に新型コロナウイルスによる影響で長期の休校による部活動停止、やっとできるようになったと思うと、感染拡大による活動停止…やりたくてもやれない。集まりたくても集まれない。そんな辛い日常を何度も味わってきた代。3年間で一度も開会式を行うことが出来ず、ノーブルホームスタジアム水戸のきれいな芝の上を一度も行進することも許されず、引退を迎えることとなった。勝利を収めたとしても校歌すら歌うことを許されない。ただ、このような状況下の中、大会が無事に開催され、3年間で初めての全校応援を受ける中、大会に臨ませて頂けることに感謝しながら準備を進めてきた。

【エース所快調に飛ばすも…ミスは許されず…】

3年生は大黒柱と言える選手はいなかったが、日々無心に努力を重ね、こちらの想像を超える成長を遂げてきた選手が多い代であった。

 試合はエース所が快調に飛ばしゲームを作り、再三に渡り足を絡めて得点を奪い、優位に進めた。しかし、大会という緊張感と暑さの中、5回で100の球数を要し、後半に不安の残る展開となった。8×4で迎えた8回、1死1塁から牽制でランナーを挟んだが、捕球ミスが出てランナーを残してしまい、四球、捕逸、ポテンヒット、エラーと悪循環を断ち切ることが出来ず、まさかの7失点を喫し、8×11と逆転を許してしまった。その後、追いかける中で走塁ミス、最終回にも2つの致命的なエラーが出てしまい、追い上げ及ばず10×13で敗退となった。

【最後に…】

このチームは、投手を含めて守備に1年間悩まされ、多くの時間を守備練習に割いてきた。大会前にかけて、エース所に目途が立ち、守備も我慢することができるようになってきたが、やはり大会では、練習試合で多く出ていたチームとしても弱い部分をごまかしきることが出来ず、「普段」が大事な局面でそのまま出てしまった。しかし、攻撃面では16残塁と攻めきれない部分はあったが、「普段」の攻撃力をいかんなく発揮できていた。また、大会前に平均体重が歴代で最も少ない代で、そういう部分を詰め切れなかったところが、ヒットになりそうなあたりでヒットにならないなどの部分に出ていた。そういう意味ではこの試合は、突き詰めることを突き詰めきれなかった力負けであっただけに悔いが残る試合となった。しかし、何度も心が折れそうになったことがあるだろう3年生、本当にひたむきに頑張ってくれました。グランドで培った精神を、次のステージでも大いに発揮して下さい。